この間、新規店舗開業のお客さんのところに当社の監査システムが導入されることになって色々話を聞いてた。
この新規店舗を開設した方(以降Aさんと呼ぶ)は自身が薬剤師でMRを数年経験してその後独立という経緯。
MRだから先生が院外処方に変えて、それで薬局を開くパターンかと思うけど、そのパターンは現在はそこまで件数として多くない。
Aさんのパターンは簡単に言うとすでにある市場への殴り込みである。
実はというか、知っている人は知ってるんだけど県がやっている公式の医療ページに実際に処方した患者さんの数を公開している。
Aさんはこのページのデータを1つづつ検証して、良さそうな立地、賃料などを色々調べて、とある地域で繁盛しているクリニックが何件もあるのに大手薬局が1件程度しかない場所を見つけたとのこと。
オーソドックスだけど患者さんが読みやすく確実な方法である。
実際オープンして1年経ってないけどすでに1日で20人ほど患者さんは来てくれて経営は安定してきたのこと。
それだけ聞くと順調で良かった良かったという話だがそういうわけでない。
当たり前だが、殴り込みしたのだから近隣の薬局とバチバチとのこと。(でも別に何も悪くない)
まぁそれだけなら良くあることだし、市場の原理からして仕方のないことだと思うんだけど、問題はこの後。
どうも殴り込みをかけられた大手薬局が卸業者に圧力をかけてAさんの薬局に薬を全く卸しくてくれないと。
近隣の卸業者は全部ダメで、それは違法というか典型的な不正競争防止法違反である。
仕方なく他県の業者から卸してもらっている。
でも先発とかは取り扱いがないから、2次卸?的な感じでわざわざ他社を挟んでる。
大手卸→薬局→他県卸→Aさんの薬局
みたいな感じとのこと
このご時世でもそんなことが有るんだなぁとか思いながら、大手薬局グループが地域を独占するとこんな事が起こるんだと、世の中の怖さを再認識した瞬間だった。